マレーシア不動産を購入するにあたって起こりうるリスクを中心にご紹介します。
気をつけるべき日本との違い
1.マレーシアタイム
マレーシア人の良さでもありますが、時間にルーズなところがあります。特に日本と比べると仕事の速さも段違いです。問い合わせは何回もしないと返答がなかったり、週明けに返すと言われても全く来ない場合も多々あります。こればかりは文化の違いなのである程度受け入れるしかないのですが、同じ会社内でもリプライや仕事が比較的早い担当者もいますのでそういった方を見つけることも大事です。
2.マレーシアの新築不動産の完成度
日本で新築マンションを購入する時、ほとんどの方が完成度に不安を抱かないのではないでしょうか。内覧会に行っても手直しが必要なケースは少ないと思います。
マレーシア不動産を日本と同じ感覚で購入してしまうと大変驚くことになります。お引渡し後の完成度が驚くほど低いのです。詳しくは後ほどご紹介します。
3.登記に時間がかかる
引渡しを受けてから1~2年後に登記移転の申請を出します。その際に費用が発生するので、忘れていたというお客様も多いです。
マレーシア不動産の引き渡しの流れ
1.デベロッパーから完成のお知らせ
一般的に完成のお知らせレターが購入者に直接届きます。
書類が一式送られてくるのですが、その中に鍵のお引渡しのご案内書やデベロッパーに支払うお引渡しの諸費用の詳細が記載されています。
2.お引渡しの前に諸費用を支払う
一般的にお引渡し案内レターに請求書が同封されています。デベロッパーへの諸費用、建物管理会社への管理費、修繕積立金の前払い、火災保険費用をお支払いします。
また、キャッシュバイヤー(現金購入者)の場合は残金のお支払いを売買契約の担当をした弁護士事務所へ送金します。直接デベロッパーに送金しないのは、登記の完了をもって弁護士よりデベロッパーに最終金が支払われるためです。
支払が完了したら送金明細をデベロッパーに送付することを忘れないでくださいね。マレーシアでは必ず着金確認が必要となります。
3. 鍵のお引渡し
現地に行ける日でアポイントを取ります。行く時間が無い方は販売エージェントに代理引渡しの委託をすることが多いです。その際は委任状(Power of Attorney)をあらかじめ提出し、代理人も引き渡しの際に委任状を見せる必要があります。
そして鍵のお引渡しを受けます。
4.インスペクション(住戸内検査)
実は一番重要です。というのも、マレーシアの物件は瑕疵だらけのまま引き渡されることが多々あります。酷いときには100カ所以上も補修工事依頼を出すこともありました。
下記の画像はその一部です。他にも蛇口が付いていなかったり、資材が置きっぱなしだった例もあります。電気のように直接取り付けてみないと使用できるかわからないものもあるので注意が必要です。
デベロッパーは瑕疵担保責任のある期間は無償で対応してくれますが、もちろん動きは遅いです。ご自身でできない場合は販売エージェント等に依頼をすると良いでしょう。弊社でも有償で受付をしております。追加費用を払って内装工事屋さんに依頼をしてしまう方もいらっしゃいます。スピード感を求めるのであればその方が良いかもしれません。 補修工事が終わりましたら完了です。これで賃貸に出したり、ご自身で使用することが可能になります。
5.登記の移転
実はマレーシアでは登記の移転にびっくりするほど時間がかかります。引き渡し後約12ヶ月~24ヶ月後にデベロッパーより登記移転の申請のためのお知らせが購入者に届きます。その後弁護士を介して手続きを進めていきます。印紙税や弁護士費用も忘れたころに発生するので注意が必要です。手続きが完了してからランドオフィスに提出して、登記完了まで更に9ヶ月程かかります。長い道のりです(笑)
以上マレーシア不動産の引渡し編はいかがでしたでしょうか?
海外不動産を所有するにあたってリスクや日本との違いを知ることは非常に重要です。少しでもお役に立てれば嬉しいです!
マレーシアの不動産でお困りの方がいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。