日系不動産開発のデュアルタップ、政府系企業と提携し日系企業のマレーシア進出を支援
https://www.digima-news.com/20190319_45373
株式会社デュアルタップ(Dualtap、本社:東京都)は、マレーシアの経済特区、サイバージャヤ Cyberjayaの開発を行うマレーシア政府系企業CYBERVIEW SDN. BHD.(以下サイバービュー社)と提携し、日系企業のサイバージャヤへの進出支援を開始することで合意したと発表した。
マレーシア財務相傘下のサイバービュー社が企業進出支援について提携するのは、日本国内ではデュアルタップが初。デュアルタップ社は、サイバービュー社とハイテク産業を中心とした日本企業をつなぐ窓口となり、サイバージャヤの優遇措置に関する情報提供や進出前後の総合的な支援を行うことを計画しているという。
日系不動産開発のデュアルタップ、政府系企業と提携し日系企業のマレーシア進出を支援
デュアルタップ社代表取締役社長、臼井貴弘氏(写真中央右)とサイバービュー社マネージングダイレクターのMohd Najib Ibrahim 氏(中央左)。3月18日にサイバービュー社で覚書署名式が行われた。
今回の提携は、マハティール政権が再度実践している「東方政策」の一環ともいえる。きっかけは、2018年にマハティール首相が訪日した際、同行していたサイバービュー社のマネージングダイレクターのナジブ氏がデュアルタップ社の関係者と知り合ったことだという。
シンガポールにも拠点をもつデュアルタップ社は、マレーシア南部のジョホールバルで約6000戸の住宅を管理しているほか、日本人資産家の海外不動産投資のサポートなどが主力事業だ。
魅力的な投資先を求めるデュアルタップ社と、海外からの投資を呼び込みたいサイバービュー社は、提携することでお互いにメリットがあると判断し、今回の合意に至った。
サイバージャヤは東南アジアビジネスのハブとなり得る場所
サイバービュー社のナジブ氏は「サイバージャヤは、IT企業にとって東南アジアビジネスのハブとなり得る場所。我々は日系企業に場所を提供するほか、政府の関連省庁に働きかけ、必要な許認可を得る手助けができる。日系企業にはどんどん進出して来て欲しい」と語った。
クアラルンプール郊外に位置するサイバージャヤは、マルチメディア・スーパーコリドー(Multimedia Super Corridor:MSC)と呼ばれる総合開発地域に指定されている。
クアラルンプール国際空港からは車で15分程度の立地で、日系大手ではNTTなどが拠点を置く。
マレーシア政府は、マルチメディア開発公社を通じて、情報通信技術事業を行う企業を対象に「MSCステータス」の資格を与えており、MSCステータスの資格を得た企業は免税などさまざまな優遇措置が受けられる。